藤原秀衡はなぜ御館(みたち)と呼称?おやかたさまとは意味は同じなのか

小栗旬さんが主演のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では、田中泯さんが演じる藤原秀衡(ふじわらのひでひら)の事を「御館(みたち)」と呼んでいます。

どうして名前で呼ばないのだろうと不思議に思いますよね。

名前ではなく、御館(みたち)と呼ぶ理由はあるのでしょうか。

また、御館の意味や「おやかたさま」とは違う意味なのかも気になります。

この記事を読まれている方はこのような疑問をお持ちではないでしょうか。

藤原秀衡を御館と呼ぶのはなぜ?
御館の意味は?
おやかたさまと同じ意味?

この記事を読むことで以下のことがわかります
  • 藤原秀衡を御館と呼ぶのは何故なのか
  • 御館の意味や「おやかたさま」との違いはあるのか
目次

藤原秀衡は名前ではなく御館と呼ぶ理由

NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』が放送されています。

田中泯さんが演じる藤原秀衡を名前では呼ばずに「御館(みたち)」と呼んでいますよね。

SNS上でも「なんで御館って呼ぶの?」「名前で呼ばないの?」と疑問に思う声が上がっています。

このように呼ぶのにはどんな理由があるのでしょう。

鎌倉殿の13人は平安末期~鎌倉前期を舞台としています。

この時代、偉い人を名前で呼ぶのは失礼にあたるとされていたようです。

御館(みたち)」はもともとは国司の館を指していう言葉。
奥州藤原氏(藤原秀衡)は、国司とほぼ同格とみなされていた。

御館(みたち)の意味については後述していますが、建物(屋敷など)を指す言葉でした。

その建物に住んでいる主人のことも「御館(みたち)」と呼ぶことで敬っていたようです。

藤原秀衡は奥州藤原氏の第3代当主です。

鎮守府将軍や陸奥守という官位に就いていた「偉い人」なので、名前では呼ばずに「御館(みたち)」と呼ばれていたそうです。

藤原秀衡のことを敬っている呼び名だったんですね(^^

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御館とは?使い方や意味を解説

では、御館とはどんな意味があるのでしょうか。

御館の意味
貴人(地位や家柄が高い人)の邸宅や国司の庁舎。屋敷。
また、国司や領主。

御館(みたち)は、地位の高い人が住んでいる屋敷のことや、国司・領主のことを指しています。

前述の通り、この時代は偉い人を名前で呼ぶのは失礼とされていました。

なので、その家に住んでいる主人のことを御館(みたち)と間接的に呼んでいたそうです。

御館(みたち)は偉い人を呼ぶときに使ったり、地位の高い人が住む屋敷のことを言う時に使ったりしていたんですね。

居場所を呼称として使うことは昔は多かったそうですよ。

御館とおやかたさまは同じ意味?

御館(みたち)は、「おやかた」とも読めます。

「おやかた」+「さま」で「おやかたさま」と呼んでいるのを聞いたことありますよね!

御館(みたち)と御館様(おやかたさま)は、読み方は違いますが意味は同じです。

また、漢字は違いますが「御屋形様(おやかたさま)」も同じ意味だそうですよ。

御屋形・御館(読み:おやかた)
・高貴な人の邸宅、奉公先の屋敷。
・高貴な人が住む家の主人をいう尊敬語。大名など。

時代の移り変わりにより変化した呼び方だそうで、「御館様(おやかたさま)」は室町幕府成立後から呼ばれるようになったそうです。

そして次第に「御館様」が「御屋形様(おやかたさま)」に変化していったようですよ。

また「屋形(やかた)」は室町・江戸幕府において、功績のある武家の当主や大藩の藩主に許されていた称号や敬称でもあるそうで、これを「屋形号(やかたごう)」と言います。

ちなみに…

現代でよく聞く「親方(おやかた)」は、弟子を持っている師匠の立場で指導や監督をする人のことを言います。

もともとは、親代わりの後ろ盾という意味の「おやがた」や、同族集団の長という意味の「おやぢがた」の事のようですよ!

御館様・御屋形様とはまた違う意味になります(^^

まとめ

藤原秀衡を御館と呼ぶ理由やおやかたさまの意味についてまとめました。

藤原秀衡を名前ではなく「御館(みたち)」と呼ぶ理由は、この時代は偉い人を名前で呼ぶのは失礼にあたるとされていたからです。

御館は、「貴人(地位や家柄が高い人)の邸宅や国司の庁舎・屋敷、国司や領主のこと」を指します。

また、藤原秀衡は国司とほぼ同格と地元ではみなされていた為、「御館(みたち)」と呼ばれていたそうです。

御館様・御屋形様(おやかたさま)も御館(みたち)と意味は同じで、時代によって変化した言葉だそうです。

偉い人を敬って「御館(みたち)」という呼び方をしていたんですね(^^)

現代ではなんだか不思議な感じがしますよね。

最後までご覧くださってありがとうございました。

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